読書感想:「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」
こんにちは、銀杏です。
日中は暖かい日が続いておりますが、夜は冷え込んでと寒暖差が激しいです。
また、緊急事態宣言なんかがあって、指定されていない地域でも
不要不急の外出は憚られますよね。
そんなときはブログでも書くか本でも読むかゲームをするかとか
選択肢はそう多くありませんが。。。
今回は久しぶりに分厚い本を読んでみました。
それは、ずっと話題になっていた「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」です。
またまた今さら!?って感じですが、いい機会なので買ってみました。
どんな感じの内容か
でかいし分厚いし、まとまった時間がないとなぁ・・・と及び腰だったのですが、
外に出れない且つ暇な時間が来たので・・・
この本は長期戦になりそうだなぁと開いてみたら、なんと一日で読み終えてしまいました。
めっちゃ面白かったです。
初めに幾つか世界の事実に関するクイズが出されるのですが、
そのクイズのほとんどが正答率33%を割り込む結果となっていた。
クイズに答えた人は、投資銀行のエリート、医学生、教師、活動家など、
多くの知識を有していると思われている人たちも入っています。
勿論、一般人もほとんど33%以下の正答率となっている。
そんな正答率が低い問題を二つほど紹介します。
1.世界の一歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
①20% ②50% ③80%
2.いくらかでも電気が使える人は世界にどのくらいいる?
①20% ②50% ③80%
正解は記事の最下部に置いておきます。
まぁこんな感じの問題が導入部分で出てきます。
そして、その正答率の低さの原因は、人間のドラマチック本能に起因していると書かれていました。
人間はドラマチック本能を備えていて、皆世界をドラマチックに見すぎて、
世界の真実を勘違いしている。
その勘違い・思い込みを正すのが、FACTFULNESS(ファクトフルネス)なのだそうだ。
FACTFULNESSとは、10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しくみる習慣。
表紙にはこう書いてありました。
まず第一の思い込み分断本能。
世界は分断されているという思い込み。
正義と悪とか、貧乏とお金持ちとか、あちらとこちらとか、所謂二分論的なものを指しています。
例えば、高所得の国と低所得の国というのが存在すれば、真ん中くらいの
中所得の国があるはずですよね。
そして、今世界では低所得の国に住む人が多いと思っている人のほうがどうやら多数らしい。
しかしながら、最も多くの人が住むのは、中所得の国なのです。
さて、中所得とはどの程度だ。
それを区分するのは、4つのレベルです。
レベル1は、一日あたり2ドル未満の稼ぎの人
レベル2は、一日あたり2ドル以上8ドル未満の稼ぎの人
レベル3は、一日当たり8ドル以上32ドル未満の稼ぎの人
レベル4は、一日当たり32ドル以上の稼ぎの人
と定義されています。
2017年時点で、レベル1の人は10億人、2の人は30億人、3の人は20億人、4の人は10億人。
レベル1の人は自給自足で生活していて、不作なら泥水を啜って飢えをしのぎ、
普通ならその作物を食べたり売ったり(日に1ドルほど)。豊作なら、レベル2(2ドル以上)へ進める。
レベル2の人は、一日1ドルの生活をして、4ドル稼ぐとする。
すると、3ドルずつ貯金をできるので、そのお金で自転車を買ったり、薪ストーブを買ったりできる。
子供を学校に行かせることも可能になる。
しかし、一度家族の誰かが病気になってしまえば、薬を買うためにお金をためて買った
モノを売り払わなくてはならない。レベル1に逆戻りになってしまう。
何もなければ食べるには困らないレベルと言える。
レベル3は、仕事を掛け持ちして、休みなく16時間労働をし、一日16ドルの収入がある人だと、
水道管を引いて、電気が使えて、冷蔵庫に食料を保存できるので、毎日違うモノを食べられるようになる。
バイクを買って、少し離れた給料のいい職場にだって行くことが出来る。
子供二人を高校に進学させることも可能らしい。
こうした生活をしている人は、世界に20億人くらい存在する。
レベル4は、一日に32ドル以上の収入がある人。
学校には12年以上通い、旅行のときは飛行機に乗り、月に一度は外食し、
車も買えるし、蛇口からはお湯が出る。
こういう暮らしをしている人は、世界で10億人くらいいる。
日本では最低賃金が790円くらいなので、32ドル=3500円(4/8時点)稼ぐには、
5時間働けば十分レベル4に入れる。
月換算すれば、月に960ドルなので、10万円ちょっと。
月に10万円、年に120万円以上の収入がある人は世界的に見れば裕福らしい。
毎年貧富の格差は広がっているとされているが、
レベル1から2に上がっている人は増えてきていて、2から3へ上がる人もいる。
一番多いのは中間層(レベル2,3)で、50億人だ。
わっしら日本人から見れば、働いていて、月の収入が10万円以下だと
ワーキングプアなんて言われたりする。
しかしそれでさえ、世界で見ればお金持ちの部類に入るのだ。
日本はなんて裕福な国なんだ・・・
日本の話はどうでもいいとして、2015年のブラジルでは上位10%の国民が、41%の所得を占めていると書いてある。
しかし、それだって、1989年から2015年で上位10%が占める所得は9%低減している。
つまり1989年は50%、半分も占めていたのだ。
ブラジルでは貧富の差が埋まって生きている。
また、ブラジルでの所得の分布をみると、レベル1の人は上位10%の人より少ない。
そして、レベル2・3の中間層が飛びぬけて多い。
テレビなんかで見ていると、レベル1~3の人を総じて貧困と呼んだりしているが、
レベル1の人と2の人は全然違う暮らしぶりをしていて、2と3も全然違う。
全然違うと言えばレベル4の中でも格差はあるんだろうけども、
それは生きる上で必要のないことの差なので、レベル1・2・3・4の区分で言えば
全く関係のない格差なのかなとも思います。
・・・
この分断本能による勘違いを防ぐには、上記のように、中間層がいないのかとか、どの層に人が最もいるのかを考えることが大事なのだそう。
また、一つの数字だけで判断するのではなく、他の数字と比較することも大事。
第一章はこんな感じです。
次に、第二の思い込みは、ネガティブ本能。
ネガティブなことの方が広がりやすいので、人々は世界はどんどん悪くなっていっていると勘違いしてしまっている、という事です。
そうした思い込みが、第三に直線本能、第四に恐怖本能、第五に過大視本能・・・と
329ページにわたって続いていきます。
一つ一つが濃くて、表現がコミカルでちょっと笑えたり、非常に充実した内容になっています。
暇な時間を持て余している人は是非読んでみてください。
なんだかとても賢くなれた気分になれます・・・
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
序盤に引用したクイズの答えはこちらです。
1.正解③ 2.正解③
最後まで見て頂き、ありがとうございました。
よかったら他の記事も見ていって下さい!
ではまた次回。
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